カーペットこらむ

 

コラム【やっぱりカーペットはすばらしい】

 

「カーペットの日」増産計画

「カーペットの日」増産計画
 
11月1日はカーペットの日。
「巣ごもり」需要が終息してから元気がない家庭用カーペット市場の回復を期待したい。
 
ところで、この日はカーペットだけでなく、「紅茶」の日、「玄米茶」の日でもある。由来の書いてある本を眺め、ふと前日(10月31日)のページをみると、「日本茶」の日とある。
 
さらに日本茶は10月1日も記念日となっており、制定者はそれぞれ異なるものの、「茶」の記念日がチャチャチャと乱立しているようにも見える。だが、その露出度の多さで「茶」への関心が高まり、需要が増えるなら何も悪い話ではない。
 
カーペットも11月1日の一択ではなく、せっかくいろいろな種類のカーペットがあるのだから、記念日増で消費者が「カーペット」「絨毯」という言葉を目にする機会を増やしてみてはどうか。
 
たとえば、10月1日は「タフテッドカーペット」の日(1/10ゲージの商品が多い)とか、7月7日は「織絨毯」の日(ウィルトンカーペットのポピュラーな織規格は7双7ミリ)など如何だろうか。
 
一般的なロールカーペットの幅サイズは364㎝ということから、元旦を除く364日間をカーペットの日とするのは、・・・やり過ぎですね。 (C)   組合会報「JCMニュース2023年10月号」より
 

コラム【カーペットはすばらしい】

コラム【カーペットはすばらしい】
 
当欄は本日(2023年10月31日)より、「コラム【やっぱりカーペットはすばらしい】」として再出発いたします。
 
組合会報「JCMニュース」掲載のコラムを随時アップしていきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願い申し上げます。
 
 組合事務局
 

11月1日は「カーペットの日」 需要振興に取り組もう

11月1日は「カーペットの日」 需要振興に取り組もう
 
「カーペットのオーバーロック加工が増えてきました。秋になるとカーペットが売れ出します」。
カーペットの販売にも力を入れている某インテリアショップのブログに書かれていた。
 
最近は家庭用カーペットもオールシーズン商品が増え、「以前ほど秋冬という季節を意識しなくなった」(カーペットメーカー)ようだが、やはり最も売れる時期であることには間違いないだろう。
 
さらに今冬は、夏に続いて「無理のない範囲での節電」が政府から要請されると見られ、省エネ効果を発揮できるカーペット・カーテンの出番は例年よりも増えるのではないか。
 
カーペット・カーテンの省エネ効果については、好評発売中の冊子「新訂カーペットはすばらしい」(34~35頁)でも紹介している。「木質床+カーテンなし」の場合と比べると、電気代を何と3割も節約できる。
 
生活者の関心も高いテーマと思われることから、冬に向け、組合としても省エネ効果に関する情報発信は積極的におこなっていきたい。
 
11月1日には「カーペットの日」も控えている。10月末のジャパンテックスも含め、業界全体で需要振興に取り組んでいこう。(C)
 
組合会報「JCMニュース2022年9月号」より
 

家庭用カーペットの復調を確かなものにしよう

家庭用カーペットの復調を確かなものにしよう
 
当組合集計による、昨年1年間のタフテッドカーペット生産量(速報値)は約4千万平米であった。全体的にコロナ禍の影響を受けながらも、家庭用途は比較的健闘したといっていい(詳細は会報に掲載)。消費者の節約志向など市場の低迷で、とくに「ピース・ラグ」は長らく大幅なマイナスが続いているだけに、何とか再浮上のきっかけとなってほしい。
 
当組合ホームページに一般ユーザーから寄せられる声で、「いま使っている『○○○○(カーペットの品名)』を、もう一度購入したい。どうしたらいいか」というのが時々ある。なかには「10年前ぐらい前に購入したもの」をお探しになっている方もいる。
 
再購入したい理由の多くは「いま非常に気に入っているので」というもの。この「気に入っている」というのはカーペットメーカーにとって最高の褒め言葉だろう。苦労して企画・開発し、生産したものが気に入られ、それをまた欲しいと言われる。
 
新規客の獲得はもちろんだが、こうしたリピーター、ファンの育成は業界の持続的な成長に欠かせない。「気に入っている」の声をさらに耳にすることができれば、家庭用カーペットの復調も確かなものとなるだろう。(C)
 
組合会報「JCMニュース2021年2月号」より(一部編集)
 

新業界人へ カーペットを愛して

新業界人へ カーペットを愛して
 
新型コロナ騒動がすぐにはおさまりそうにないなか、4月を迎えた。インテリア・カーペット業界に新たに足を踏み入れた方も多いことだろう。だが、早々にこの非常事態に出くわし、せっかくの意気込みが消化不良になっているのではないか。
 
それぞれの会社から課題は与えられているだろうが、是非とも時間を有効に利用し、カーペットのことを正しく理解し、愛してもらいたい。
 
そこでおすすめするのが当欄と同じタイトルの資料集「カーペットはすばらしい2020」(PDF版)だ。当資料は、カーペットの様々な魅力や選び方などをまとめたもので、業界関係者はもちろん、インテリアコーディネーターや販売員などがカーペットについて深く学べる内容となっている。HPで公開しているのでご覧いただきたい。
今年度に印刷・製本する予定で、一部内容の追加・修正作業を現在おこなっているところだ。
 
資料を読み込むことに加え、カーペットを実際に使えばその良さはさらによく分かる。「自宅には敷いてない」と堂々とおっしゃる業界の先輩もいますが、絶対に見習わないように。カーペットを身近に感じながら仕事に取り組もう。(C)
 
 
組合会報「JCMニュース2020年4月号」より
 

消費者を困らせてはダメ

消費者を困らせてはダメ
 
「ぞうきんの上に座っているようなもの」とは、ある消費者のカーペットに対する印象だ(某会社の調査資料より)。
 
何とも悲しく強烈な言葉であるが、組合ホームページに先日寄せられた消費者の声は嬉しくもあり、反省させられるものであった。

それは新築マンションに入居予定の方からで、「カーペットを全面貼りにしたいが業者が見つからない。ネットでいろいろ調べたがリフォームという形でしかない。何か手がかりだけでもいいので(教えてほしい)という思いです」というもの。

フローリング一辺倒の時代、カーペットを選んでいただけるというのは大変有り難い。だが、一方でこうした消費者の切実な思いに我々の業界は十分に応えられていないことも浮き彫りとなり、恥じ入るばかりだ。

冒頭の言葉から考えれば情報発信にはまだまだ力を入れねばならないが、カーペットを敷きたい消費者を困らせない仕組みづくり、カーペットの魅力と商品や施工をうまく紐付ける作業にも注力する必要がある。(C)
 
組合会報「JCMニュース2019年2月号」より(一部編集)
 

ピークと底

ピークと底
 
ピークは一体いつやってくるのか?
タイルカーペットの生産、需要のことだ。2020年の東京五輪、新築オフィスの増加などで盛り上がりが期待されながら、2017年は前年とほぼ同じ量にとどまった。

2018年も勢いは感じられない。恒例の「くるぞ、くるぞ詐欺」に引っかかってしまうのかと業界はびくびくしている。「空前絶後の需要期がやってくる」と書いた業界紙も後悔しているのではないか。

関係者の話を総合すると、タイルカーペットのピークは来年、2019年になる見込み。ここで業界悲願の年間3千万㎡突破が実現されるのだろう。ということは今年もやっぱり〝来ない〟のか。
施工現場の人手不足による工期遅れ、原材料高などが影響し、結局は需要は平準化されるという見方もある。しかしそれでは勢いが出ない。やはり〝ピーク〟が欲しい。
 
一方、〝底〟が気になるのがピース・ラグだ。
2014年の消費増税をきっかけに、とくにここ3年ぐらいの落ち込みは激しい。そこに運送問題が追い打ちをかける。
「消費者のカーペットに対する考え方が変わったのか」という関係者。考えたくはないが、もはやカーペットは家庭で必要とされていないのか。

この分野から撤退するカーペットメーカー、問屋が相次ぐなど、ピース・ラグ市場はまさに転機を迎えている。
 
組合では広報委員会を中心に需要振興策を練っているが、もたもたしていては気付いたら完全に手遅れという最悪の事態もありうる。一刻も早く「カーペットはすばらしい」の、その先に跳ばねばならない。(C)
 
組合会報「JCMニュース2018年6月号」より(一部編集)
 

夏こそカーペット あなたの暮らしを快適にする新常識

夏こそカーペット あなたの暮らしを快適にする新常識
 
夏こそカーペット!というと不思議に思う方が多いかもしれません。確かに、カーペットは寒い冬に使い、温かく過ごすというイメージが強いですが、夏でも皆さんの暮らしを快適にするものなのです。
 
カーペットは、その繊維のなかに多くの空気を含んでいます。そのため、保温性や断熱性に優れている、つまり熱伝導率が低いため、冬は温かくなるのはもちろん、夏は涼しく感じるのです。
 
とくにウールは空気をたっぷり含み、吸湿性にもすぐれた素材であり、室内を快適な空間にします。「夏にウールって、余計に暑くなるのでは」と思われるかもしれませんが、むしろ「夏こそウール」なのです。
 
ウール以外のナイロン素材などのカーペットでは、夏用に特化した商品があります。涼感効果を発揮する成分をカーペット表面に加工したものや、冷房効果を高めて保冷するものなどです。
 
ここで紹介したカーペットのほかにも、小売店やインターネット店には様々なカーペットが販売されています。“カーペットは冬に使うもの”という考え方にとらわれず、“夏こそカーペット”という新常識の観点から商品をお選びください。
 
国内で流通している国産カーペットの多くは、私たち日本カーペット工業組合(理事長:吉川一三 住江織物㈱会長兼社長)の会員企業が生産しています。メイド・イン・ジャパンの品質、デザインを是非ご確認ください。
 
2017年8月
 
※このコラム記事は8月1日、共同通信PRワイヤーを通して全国に配信しました。
 

若いカーペットファンの育成を

若いカーペットファンの育成を
 
 
ジャパンテックスで強烈な一撃くらう
 
2016年10月に開かれたインテリア見本市「ジャパンテックス」でのこと。
筆者はカーペットの良さを多くの人に伝えようと、日本カーペット工業組合ブースの担当員として東京に意気揚々と乗り込んだ。
 
しかし、現実は厳しい。カーペットに興味のある人はブースに足を踏み入れるが、そうでない人は見向きもしない。
 
初日の開場直後、ブース前を通りかかった70歳ぐらいの一般来場者(男性)に「カーペットの防音性を体感できる体験コーナーにどうぞ~」と声をかけた。するとその男性、ちらっとこちらを見て「知ったこっちゃねぇーよ」と吐き捨てた。

「え???」。歩き去る背中に「ありがとうございまーす」と何とか返したが、しばらく心の乱れがおさまらなかった。カーペットに何か恨みがあるのだろう。
 
 
カーペットの良さ若者に伝えよう
 
厳しさを感じるとともに、これからの課題や希望も見えた。

例年、最終日はインテリア学科の高校生を中心に若い世代の来場者が多くなる。今回も同様の傾向で、組合ブース・体験コーナーにも若者が物珍しそうに来場していた。

そこで嬉しいのは、男女問わず、若者たちの反応が極めて初々しく、素直であることだ。フローリングを歩いた時に出る大音量に「え、すごい、ヤダ、ほんとに、キャアー」と驚く様子は見ていて楽しいぐらいだ。
 
カーペットの防音性に関する説明パネルを見て「これ、メモしてもいいですか?」、「もっと詳しい資料はないですか?」と、キラキラした目でこちらに問いかけ、「絶対、部屋にカーペット敷きます!」と言ってブースを後にする姿をみると、若いカーペットファンを育てることの重要性を改めて痛感する。業界が持続的に発展していくためには必要なことだ。

若い世代に向けてカーペットの良さをPRするとともに、彼らが失望しないモノづくりに取り組んでいかねばならない。(もしかすると、「知ったこっちゃねぇーよ」と悪態ついた男性は若かりし頃、カーペットに失望した経験があったのかも)
 
※日本カーペット工業組合会報「JCMニュース」(2016年11月号)掲載のコラムをリライト
 

カーペットは“シロ”

カーペットは“シロ”
 
カーペットは無実!
カーペットは無実!
 
 
いまだに〝ダニの温床〟
 
「温床」とは、辞書によれば、「物事の起こる原因になる場所」とある。
先日立ち寄った耳鼻科の待合室に「アレルギー性鼻炎の自己管理」というタイトルのポスターが貼ってあった。
 
8つほどチェック項目が紹介されていたが、そのなかに、「ダニの温床になりやすい畳やじゅうたんをフローリングに替えましょう」と勧めているものがあった。「ダニの温床になりやすいじゅうたん」、つまり「カーペットはダニが発生する原因になる場所」と言っているのだ。

いまだにこのような時代遅れのことを堂々と患者に訴えているのかとあきれると同時に、このポスターで「カーペットは敷いたらダメ」と考える人が日々出てくるのかと思うとゾッとする。
 
 
カーペットは悪くありません
 
カーペットはダニの温床――これは明らかに間違いである。
 
ダニとアレルギー発症の関係を調べた兵庫県西宮市環境衛生局の調査報告では、「アレルギー症状の原因の一つがダニアレルゲンであることは事実であるが、布団などの寝具から空気中に舞い上がったダニアレルゲンが犯人で、床材素材とは免疫学的には無関係」としている。

業界以外の人でも、布団クリーナーが最近よく売れていることを考えれば、ダニの発生源はカーペットでないことは何となく想像できるのではないだろうか。
 
 
ダニ捕りマット ベッドで大量捕獲

人気の通販会社の最新刊カタログでも〝カーペットの無実〟を示すデータが掲載されている。

大ヒット商品の「ダニ捕りマット」をある住宅で使用したところ、昨年夏に捕獲されたダニは約2600匹。そのうちベッドで捕獲されたのは何と約2550匹で、居間のじゅうたんではたった約50匹という結果であった。
 
この結果や西宮市の調査結果を見ても医師たちはカーペットを取り除くことが絶対的に正しいと思うのだろうか。彼らの論理に従えば、ダニの温床となる布団は使用してはいけないものになってしまう。
 
確かに、カーペットにダニが生息しやすいことも事実。ダニの生息条件は(そもそも人間が快適と感じる環境に似ているが)、高い湿度、エサ、潜り込む場所の三つと言われており、カーペットは潜り込める場所と言える。
 
布団類のダニアレルゲンが原因としても、床材と布団とは相互汚染が考えられるので、いずれにせよ、こまめな掃除と換気が大切になってくる。

私たちカーペット業界はこうしたことを踏まえつつ、カーペットはダニの温床ではなく、カーペットとダニアレルギーの関連性もないと自信をもち、需要振興に取り組んでいきたい。
 
カーペットは〝シロ〟であることを繰り返し、粘り強く訴え続け、私たちの主張が常識となるまで頑張ろう。
 
※日本カーペット工業組合会報「JCMニュース」(2016年9月号)より
 

カーペットの良さ 広める努力さらに

カーペットの良さ 広める努力さらに
 
 
組合の主張を反映した記事内容

当組合などが実証したカーペットの注目機能が、このほど一般紙で大きく取り上げられた。
 
産経新聞(2016年7月25日付)に載った記事「リラックス、ハウスダスト…カーペットの効用証明」(約600字)は、三重大学大学院が実施した「床材が人に与える影響の実験」を取り上げ、「カーペットにリラックス効果がある」という結論に至ったことを紹介。
 
また、当組合が信州大学などと共同で実施した「ハウスダスト舞い上がり抑制効果」の実験についても触れ、「カーペットはフローリングの床よりも舞い上がり量を10分の1に抑えられることが分かった」とした。

大手新聞社の担当記者が当組合の広報委員会を取材し、カーペットの機能について納得したからこそ、私たちの主張が十分に反映された記事内容になった。このような形で報道されることで、「カーペットの良さ」のさらなる広がりが期待できる。
 
「良さ」行き届かず さらに広報活動を
 
しかし、一方でまだまだ私たちの取り組みが十分でないことを示すケースもある。

日本経済新聞(2016年7月5日付)に掲載された「子供の音環境に注意」という記事。

小学校や保育園の部屋で〝音が大きく響きすぎる〟(先生の声が聞き取れない)という問題を取り上げ、音環境の改善に取り組む学校がオープン教室に間仕切りを設置するなどの音対策を進めているという内容だ。
 
この記事で気になるのは、音対策として効果(防音、吸音)のある「カーペット」が全く出てこないこと。天井に取り付けるポリエステル吸音材は出てくるが、簡単に床に敷けるカーペットが対策として提言されていない。担当記者の認識不足に他ならないが、私たちの広報活動が行き届いていないことも明らかとなった。
 
自信をもって良さを伝えよう
 
騒音問題に悩む、あるマンション管理組合にカーペットに関する資料を組合から送ったところ、次のような返信(要約)があった。

「築二十年のマンション。リフォームでフローリングに変えたがる人が多く、頭を抱えている。スラブ厚20センチ以下では、どんなに遮音性の高さを謳った工法でも硬質床材ではカーペットのような遮音性を出せない。今後のリフォームにはカーペットを推進していく。組合の皆さんはもっとカーペットの良さを宣伝してください」
 
カーペットに期待を寄せる人は大勢いるはずであり、カーペットの良さを知らない人も多い。
 
私たちはカーペットについてもっと自信をもって、その良さを広めていく活動をしていかねばならない。話せばきっと伝わるはずだ。「カーペットがあなたの暮らしをより豊かにする」ことを。
 
※日本カーペット工業組合会報「JCMニュース」(2016年8月号)より
<<日本カーペット工業組合>> 〒540-0029 大阪府大阪市中央区本町橋2-5 マイドームおおさか5F    TEL:06-6809-2868 FAX:06-6809-2869